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この人の手を離さない。僕の魂ごと離してしまう気がするから。
2001年に発売された家庭用ゲームの中で、あらゆる意味でもっとも話題になったゲーム、それが『ICO』だ。
独創的なゲームシステム、印象派絵画を彷彿とさせるグラフィック、その圧倒的なまでのクオリティとオリジナリティは内外のメディア、クリエーターから絶賛された。
霧の古城を舞台に繰り広げられる少年と少女の静かな抵抗。信じられるのは繋いだその手の温もりだけ。行き場を失った二人は世界の深淵で本当に大事なものを見つけようとする・・。
「映画のような」という言葉がビデオゲームを語る時に定着して数年、結果生まれたのは所詮「映画に似せた」一方的な物語の押し売りだけではなかったか?ゲームとはユーザーひとりひとりが自分自身の心の中に物語を紡いでいく、相方向なエンターテイメントではなかったか?
『ICO』はビデオゲームが進むべき正しき未来を提示している。そこにはビデオゲームだけが持つ感動と、あなただけの物語がある。
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ひとりはいけにえの少年、ひとりは囚われた少女
生まれつき頭に角が生え、それ故に霧の城に連れてこられた少年。偶然にも、閉じ込められた棺が開き、運命に逆らい城からの脱出を試みる。
長い階段を駆け上がったその先で、少年は天井から吊り下がる檻のようなものを見つける。檻の中には、白い服を着た少女がひとりうずくまっている。
「そんなところで何をしているの? 今、下ろしてあげるよ」
少年が少女を檻から解放すると、彼女は少年にゆっくり歩み寄る。今まで見たことのないほどに白い肌。彼女は無言でその手を差し出した・・。 |
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